電子出版市場は前年比28.0%増の3931億円となり、出版市場全体における市場占有率は24.3%まで伸びています。電子書籍が販売(購入)できるマーケットは、iBooksなどがありますが最大はKindleストアです。Amazonキンドルを制すれば、電子書籍を制するといえるでしょう。
ここでは、成長マーケットであるKindle出版の副業が本当に儲かるのか?どのくらい儲かるのか?具体的な試算を交えながら徹底的に解説していきます。
目次
Kindle出版で稼ぐには2種類の方法がある
Kindle出版で利益を出すには大きく2つの方法があります。
- Kindleで電子書籍を販売して印税を得る
- KindleUnlimitedを活用して、分配収入を得る
詳しくみていきましょう。
・Kindleで電子書籍を販売して印税を得る
一般的に紙の書籍の印税は販売価格の5%〜10%と言われています。一方電子書籍は、Kindleで専売を行った場合は70%の印税収入が得られます。
1000円で売れると、700円が収益になる計算です。
・KindleUnlimitedを活用して、分配収入を得る
KindleUnlimitedとは、Amazonが提供している読み放題サービスです。2021年2月現在、和書と洋書で200万冊以上が読み放題の対象になっており、ジャンルも小説やビジネス書、コミックなど28種類と広く展開されています。簡単にいうと読み放題サービスですね。
出版する側の立場でみると、無料で書籍を販売することになりますが、読んでもらったページ数に応じて収益が発生する点が、KindleUnlimitedの最大の特徴です。1ページ0.5円ほどが相場ですので、100ページを100人が読んだ場合、0.5円×100ページ×100人=5000円が収益です。
Kindle出版で月5万円稼ぐための試算
Kindle出版は印税率が高く、副収入やビジネスとして十分検討に値するものと理解いただけたかと思います。
では、副業の目安として「Kindle出版で月5万円を生み出す」には何冊の本を売れば良いのでしょうか。
書籍の金額に応じて5万円に到達するための部数を早見表にまとめました。
〈早見表〉
電子書籍の価格 | 1冊あたりの報酬額 | 月5万円稼ぐための販売数(冊) |
¥250 | ¥175 | 286 |
¥500 | ¥350 | 143 |
¥750 | ¥525 | 95 |
¥1,000 | ¥700 | 71 |
¥1,250 | ¥875 | 57 |
¥1,500 | ¥1,050 | 48 |
¥1,750 | ¥1,225 | 41 |
1000円超の価格設定にすれば50冊前後で5万円に到達します。夢ではなく現実的な数字といえるのではないでしょうか。
先程ご説明したKindleUnlimitedでの販売は原則オススメしておりません。あくまで内容のある本を書いて、適切な高価格帯で売っていくことを目指す必要があるからです。
そうなると、
・月50冊程度を売るためのコツはあるのか
・どういった作戦が重要なのか
ということが気になる方も多いと思います。
次の章ではKindle本の出版で副業を成功させるコツについて情報公開していきます。
本の出版で副業を成功させるコツ
Kindleで本の出版を成功させるコツについて見ていきます。成功の定義を月5万円の定期収入が入る状態と設定してみましょう。
1500円で販売をして48冊売れれば、1500円×70%×48=50.400円ですね。
まず一番大切な観点は、「Kindleマーケットのランキングで一位をとること」です。ランキングは多様な切り口で存在しますので、これから解説するコツを押さえていれば一位を取ることも難しくはありません。
次に、「適切なタイミングで値上げを実施すること」です。早見表を見ればわかりますが、1冊250円で販売すると収益5万円に到達するには286冊/月を実現させる必要があります。難易度が高いといわざるを得ないでしょう。
つまり、Kindle出版を成功させる重要なシナリオは以下2つになります。
・ランキング一位を必ずとること
・値上げをして1500円以上の金額で売ること
それぞれを達成するコツがありますので、こちらも解説していきます。
◇ランキング一位を必ずとること
ランキング一位を取るためのコツは3つあります。
その1:無料で出版を開始する
手間をかけて完成させた書籍を無料で提供することに抵抗がある方もいるかもしれません。気持ちはわかりますが、ここはハッキリと申し上げます。本のリリース時は絶対に無料で提供してください。買ってみないと中身がわからない本の特性上、実績がゼロの状態で値段をつけることは、経済の原理原則に沿っても悪手といわざるをえません。
無料での提供、もしくは前述のKindleUnlimitedでの提供を採択しましょう。
その2:タイトルにキーワードをいれる
こちらも多くの方が見逃しており勿体ないと感じています。Kindleは検索ボックスを軸にしたUIUXを採用しているため、キーワードを取り込むことが発見性を高める近道になります。読み手の方がどのようなワードで入ってくるかを想像しながら、適切なキーワードを選び本のタイトルに入れるようにしてください。
その3:表紙にこだわる
ヒトは1秒で買い物をすると言われています。とくに、買ってみないと中身がわからない本において表紙の価値は絶大です。ご自身で作ることは避けて、プロのデザイナーに発注をかけてください。3-5万円投じても後でリターンする可能性が高いため、表紙への投資を惜しむことはオススメできません。
この3つを守ることで、Kindleマーケットのランキング一位を取れる可能性は格段に上昇します。ぜひ覚えておいてください。
◇適切なタイミングで値上げを実施すること
月5万円達成するためには値上げも欠かせません。値上げをするためのコツは2つあります。
その4:口コミを20件以上獲得したタイミングで値上げする
無料で提供することで一定の速度で本が売れていきます。売れた冊数ではなく、口コミの数を注視してください。目安として20件を超えたタイミングで価格を変更することをオススメしています。
その5:本のクオリティを磨く(自作では難しいことも)
最後に大切なのが本のクオリティです。一見当たり前ですが、見逃しがちな観点ともいえるでしょう。読みやすいけれども中身が詰まっており、一定のボリュームがあることが有料化した際の売れ行きを左右します。
自分一人で高いクオリティの本を完成させるのは99%不可能です。プロの作家にも編集者がついており、企画や構成のアドバイス・複眼でのチェックを実施していることからも自明です。
出版経験がある知人や、仕事関係者に原稿を見てもらう等、コーチをつけることを意識してみてください。
弊社では、ヒアリングからプロット作り(コンセプトと章構成の作成のこと)、原稿執筆サポートまで一気通貫のサービスを展開しています。
はじめて書籍を執筆される方が、お客様全体の7-8割を占めておりますが、100%の確率で品質の高い書籍を出版することができています。「良い本ができるだけではなく、良い本の作り方も学べた」と言っていただくことも多く、本の企画作りやプロット作成に課題感を持っている方は、一度弊社のようなプロに依頼をすることも検討してみてはいかがでしょうか。
成長マーケットであるKindle出版の副業は本当に儲かるのか・儲かるためのコツは何なのか、についてプロの出版社が徹底解剖しました。
ぜひ参考にしていただきながら、本の出版による副業にトライしてみてくださいね。