プロットという言葉は知っているが、具体的な内容がわからず当記事にきている方が多いのではないでしょうか。ここでは、個人で出版をされたい方に向けて、プロットの解説と自分でプロットを作成する際のコツをご紹介していきます。
目次
プロットとはなにか
プロットとは、点を打つ、置く、構想などの意味を持っています。一定の意図を書き出したものを指しており、作品の設計図と捉えていただくのがよいでしょう。
よく似た言葉に「あらすじ」があります。混同れる方も多いですが、プロットとあらすじは誰のために作られたものか、という点が異なります。
「あらすじ」は読み手、「プロット」は書き手に向けたものと覚えてください。
では、なぜプロットが必要なのでしょうか。
プロットは設計図であるとお伝えしましたが、この設計図があることで完成内容がイメージできることにプロットを作成する意味があります。
完成図が見えることで、原稿内容にブレがなくなり執筆中の迷いや修正回数を大幅に削減することができるのです。
編集者が実際に作成するプロットの一部を見てみましょう。
このように、章の構成と伝えたいポイントの強弱を整理したもの(=プロット)と認識してください。
プロットを書く上で重要な3つの要素
では、皆さんが一番気になっているであろう作成方法について解説していきます。プロットを作る上で重要な3点に焦点を当てて掘り下げていきましょう。
- 骨組みを設定する
- 見出しと伝えたいポイントを言語化する
- 要約を各項目100字以内にまとめる
ポイントはこの3つです。これを守ればプロットの品質は格段にあがるといって間違いありません。小説やビジネスの企画を考える上でも使えるフレームですので、しっかり頭にいれておいてください。順番にみていきましょう。
・骨組みを設定する
ここでいう骨組みとは、「読者(ターゲット)」「コンセプト」「読者に提供する価値」「出版の目的」の4つを整理することを指します。
すべて大切ですが、プロットを作るうえで特に重要なのは、読者(ターゲット)と、読者に提供する価値の2つです。誰が読むのか・読んだ人は何を得られるのか、という点を妥協せずに固めましょう。
・見出しと伝えたいポイントを言語化する
骨組みが固まったら見出しを作成します。骨組みを参照しながら、どのような順番で何を伝えて、読者に提供する価値を具現化するのかを考える作業です。
例えば、今読んでいただいている「プロットに関する記事」を例にしてみましょう。
〈骨組み〉とは以下内容を指します。
- 読者:プロットについて知りたい人
- 価値:プロットを自分で作成できるようになる
〈見出し〉は以下です。
- プロットとはなにか
- プロットを書く上で重要な3つの要素
- プロットを作成する際の注意点
〈ポイント〉は以下になります。
- プロットとはなにか:言葉の定義を解説した上で、なぜプロットが重要なのかに触れる
- プロットを書く上で重要な3つの要素:プロット作成に必須な要素を具体例を交えて解説する
わかりやすさ重視で簡素にしていますが構造はまったく同じです。このように骨組みから見出し、各見出し箇所で伝えたい要点を整理していきましょう。
・要約を1項目100字以内にまとめる
プロットは全体の流れを整理するものであり、原稿を書き進めるときの書き手の羅針盤として活用します。何度もブラッシュアップしていくものといえます。
ですので、最初に作成するプロットで細部にこだわることは止めましょう。目安としては、各見出しごとに100文字程度で十分です。見どころがわかり、短時間で確認しやすい形になっていればなっていれば良いので、これらのルールを念頭に作っていきましょう。
プロットがうまく進まない方へ
ここまでプロット作成について詳しく解説してきましたが、慣れも必要であり、経験を積みながら習得していくものといえます。客観的視点を取り入れながら、スキルとして根気強く向き合っていく気持ちを持つことが重要です。
しかし、長い時間をかけてプロット作成術を習得できる時間の余裕がある方ばかりではないと思います。そんなときは下記の方法で解決をしていきましょう。
第三者にみてもらいフィードバックをもらう
ご自身で書籍を執筆・刊行された方が近くにいる方は、作成したプロットをみてもらいましょう。実体験にまさるものはないので、あなたが悩み続けるよりも何倍も効果的な意見をもらえる可能性が高いです。
ただし、商業出版で本を出した方であれば注意が必要です。本ブログの別記事でも紹介していますが、商業出版の主導権は出版社にある、原稿も著者ではなくライターが代筆するケースが大半です。
そういった方であれば、プロット作りの経験は養えていない可能性が極めて高いといえるでしょう。
初回はプロに依頼をする
弊社では、ヒアリングからプロット作り(コンセプトと章構成の作成と読んでいます)、原稿執筆サポートまで一気通貫のサポートサービスを展開しています。
はじめて書籍を執筆される方が全体の7-8割を占めておりますが、100%の確率で品質の高い書籍を出版することができています。
「良い本ができるだけではなく、良い本の作り方も学べた」と言っていただくことも多く、本の企画作りやプロット作成に課題感を持っている方は、一度弊社のようなプロに依頼をすること1つの手といえるでしょう。
まとめ
プロットについて徹底的に解説してきましたが、いかがでしたか?頭の中を文字で表現する技術は、一生使える普遍的なスキルですのでぜひトライしてみてください。